理事長所信
2023年度(一社)那須野ヶ原青年会議所
理事長 岡本 勝太
【はじめに】
我々は、光となれる。
私は、JC の目指す明るい豊かな社会の実現に向けて多様なメンバーと多様な活動を続けることは、未来に不安を感じる人びとを明るく照らす道しるべになると信じております。
日本はこの先どうなってしまうのでしょうか。我々の住むまちは今後持続可能なのでしょうか。新型コロナウイルス、ロシアによるウクライナ侵攻で生じた物価・原油の高騰、続く円安、社会保障制度への不安、人口減少など、ネガティブ要素を挙げるとこの国やこのまちの持続可能性は低いのではないだろうかと不安に感じる人がいるかもしれません。
この那須野ヶ原の地域でも例外なくその影響は多岐に渡り、向き合うべき地域課題は市町の枠を超えています。私たち那須野ヶ原 JC は 2 市 1 町を跨いだ組織です。それぞれの地域課題を抽出し、対話し、地域の垣根を超えた運動が可能です。
私たち一人ひとりが自身のポテンシャルを遺憾なく発揮し、地域に住む人びとと協働し共創できる運動を巻き起こす装置となれば、課題を解決できる共創がたくさん生まれ、このまちが活気に満ちた状態になり、まさにそれは持続可能な社会の実現に近づいていくと考えます。
【JC 活動とは】
温故知新という言葉がありますが、今年は新たに一歩踏み込み、皆で創造できるような意味合いを込めて温故創新で進みたいと考えております。
JC の三信条である修練、奉仕、友情は私に、自己研鑽、このまちへの奉仕、共感する仲間と発展・成長する機会を増やしてくれました。
私はその経験を糧にこれからも青年が社会により良い変化をもたらすための発展と成長の機会を提供するという JCI ミッションのもと、明るい豊かな社会の実現に向けて様々な視点から多様な働きかけを行っていきたいと考えています。
さらに、このまちに住む皆様に那須野ヶ原 JC が行っている活動、運動は楽しそうだ、活き活きと行動していると認知して頂けるよう事業を行っていきます。
単年度制である JC において、毎年組織や事業が変わっても着実にゴールに向かってぶれないのは、共通の目標、使命があるからだと思います。そして、だからこそやりがいが生まれるのかもしれません。
この JC の歴史、これまで紡いで頂いた先輩方の活動、運動をしっかり学び、私たちの活動、想い、考えをお伝えし、幅広い知見をご教授頂ける機会を設けることで、より洗練された新しい活動、運動を創ることが可能だと思います。
限られた時間、人員、予算の中で明るい豊かな社会の実現を達成させる事業は、時に困難で難解な課題に直面することもありますが、皆で気持ちと力を合わせて駆け抜ける一年でありたいと思います。
【青年経済人としての学び】
日々成長しようとすることは知識面、技術面においても新たな自分の発見につながり、専門性、主体性など能力や価値観を大きく向上させます。自己研鑽が趣味ですというくらい、やらされるのではなく主体的な姿勢が大切だと考えます。この地域で率先して行動していく青年経済人として何事にも果敢にチャレンジし、推進力をもってこのまちに働きかける、そんな理想の姿をイメージしこの地域に必要とされる人材になるための学びが必要だと考えます。
この学びは、JC を通して学ぶことも含まれております。私は、全てではないですが、この JC の活動を通して学んだ経験から、主体性やチャレンジ、働きかける力を養えたと感じております。ぜひ今年も実施し、メンバーの皆様の糧となれる事業を行いたいと思います。
また、現状を俯瞰的に把握し、今学ぶべきことや働きかけるべきことを見極め、各々のポテンシャルを十分に発揮できる、発揮させる手段を学ぶことで協働、共創の可能性が広がり、またこのまちへ奉仕するときにも、より有益なものを提供できると考えます。
【那須野ヶ原に共創を生みだすまちづくり】
まちづくりと一言でいってもどんなまちづくりを行うのか、アプローチすべき内容は多岐に渡ります。本年は特に、たくさんの人たちを巻き込み持続可能性を図れる新たな運動をしていくことが必要だと考えます。それぞれの領域が連携しあい共存共栄を図り、お互いが高いシナジーを生み出せるような事業を行っていきたいと思います。
持続可能な社会の実現と言うは易く行うは難し。単発的な例会事業一回ではその効果はなかなか図れないと思うので、年間を通して参加者の皆様が変化を起こせる、ストーリー性をもたせた例会事業を行っていく必要があると考えます。
まちづくりでは、この地域に住まう皆様がより豊かでここに住むことでワクワクするようなゴールをイメージし、バックキャスティングで考え、このまちに住む皆様と共に歩める事業を、時に熱く語り、時に共感をもって、楽しく笑いも含んだ運動を行っていく必要があると考えます。そしてそれが一歩ずつでもこのまちを持続可能な状態に近づけることになると思います。
【次世代への青少年育成】
次世代を考えることはこのまちの持続可能性を考えるうえで必ず紡いでいかなければいけません。デジタルの発展、普及により受動的に情報を手に入れることができますが、我々大人たちが機会を提供しなければ、実体験を用いた相互共感を図るのは難しいと思います。
そこで、JC での多様な経験、人脈の中から最善を見い出し、ダイバーシティ時代を生きる子供たちにデジタル技術を用い、様々な価値観に触れる機会を設けたいと思います。
また、ただ触れるだけでなくこちらからも積極的に発信できる環境を継続的に整えるなど、次世代を生きる子供たちが主体性をもち、発信力を養い、それを発揮できる場を提供することが今必要な育成だと思います。
そして多様な価値観に触れ自身の価値観を考えることに加え、私たちが理想のまちを語り、どのような思いで子供たちに働きかけたのか、相互理解の場を設けることで、このまちで自分たちはどう成長していくのか、何ができるのかを意識する一歩となり、帰属意識向上にもつながると考えます。
それにはまず子供たちに興味、関心をもち、子供たちのニーズをしっかり汲み取ったうえで道筋を示すことが重要であると思います。
その上で我々が伝えたいことを魅力あるストーリーとして企画実行し、子供たちから求められる、頼られる団体として事業を行ってまいります。
【友情を通した組織 拡大から拡充へ】
仲間が困っているとき、何をしてあげられるのか、頑張っている仲間にどんな応援ができるのか、私のために頑張ってくれた仲間にどんな恩返しができるのか。
お互いが自身のキャパシティの中で相手のためになることをギブし、相手からしてもらったことには感謝の念を抱いてまた恩返しをする。そんなギブアンドテイクを大切にしたいと考えております。
各々のもつポテンシャルをミックスすることは高いシナジーを生むとともに可能性に満ち溢れています。無理難題な大きな壁を乗り越えるにはただマンパワーがあるだけでは難しいと思います。互いを認め互いのもてる力を合わせて一年を駆け抜けていきたいと思います。それはメンバー内でもそうですし JC の外でも同様です。共通の目標を見いだし、時間と価値観を共有した先に、この人、この組織に共感し仲間として共に歩めるメンバーを 10人以上は増やすことが可能だと信じております。
【広報活動を含めた組織運営】
SNS などを活用した情報発信は、JC の認知、活動の認知、メンバーの認知とこのまちに住む皆様へより良く発信できる有効なツールです。
単一的な情報伝えるのではなく、専門的な知識をもつ有識者から学ぶなど戦略的な伝達方法や、見る人に魅力的に伝わる力を上げる必要があると考えます。
この情報プラットフォームにメンバーが自身や自社の情報を載せたい、外部からここの情報が見たいと思って頂ける SNS などの広報戦略をしてまいります。
ヒト、モノ、カネ、情報とよく聞くリソースはありますが、一番大切にしたいリソースは時間と考えております。皆が平等に有している時間を家族、仕事、趣味、JC 活動に割り振って生活しているわけですので、ネガティブな時間にしたくはないと思います。JC 活動においては、例会、理事会、委員会の場においてポジティブな時間にすべく効率的に有効的な運営と皆が一生懸命に楽しく活動できる環境構築、主体性をもって栃木ブロック協議会や日本 JC への出向も積極的に行ってまいります。
【むすびに】
私は気合いという言葉が好きです。
私はこの言葉に二つの意味をもたせています。
一つは、何事にも一生懸命取り組むことです。自分がもてるポテンシャルを家庭、仕事、遊び、趣味、JC 活動に注ぎ込むことで得られる得も言われぬ達成感、没頭できた時の私自身は(肉体的、精神的、社会的における)ウェルビーイングな状態だと感じています。
そしてもう一つは、仲間と気持ちを合わせることです。よく家族、仕事の仲間、友人などには何かをやるにつけ気合いと口ずさんでいますが、これには人と人とが気持ちを合わせて一緒にやっていきたいという想いがあります。
JC 活動においても JC メンバーやこのまちの皆様と気持ちを合わせながら、どのような役割にも一生懸命取り組むことで各々がウェルビーイングを感じられる、そんな例会事業、取り組みに邁進する一年にしたいと思いますし、振り返った時にメンバー皆がそう感じる一年だったと後世にも語れる年に致します。